HSを遊んで2年半たって感じたことと今後について
久しぶりの投稿となります。
1.はじめに
始めに、前回投稿させて頂いた「テンポとは何か?」につきまして、
HSプレイヤー、MTGプレイヤーを中心に様々な方にご覧頂きました。
ありがとうございます。
また何か戦術や思想等で自分に言語化できるものがあれば挑戦してみたいと思います。
今回の投稿は前回のような読み物ではなく、以前行っていたような振り返りの自分語り記事となります。
2.結果
HSプレイヤーとしての2年目以降のラダー成績を簡単にまとめます。
ラダーについては下記の表のような結果となります。
前シーズン | 今シーズン | |||
夏季 | ラダー結果 | 夏季 | ラダー結果 | |
5月 | 失敗 | 1月 | TOP10 | |
6月 | TOP25 | 2月 | TOP25 | |
7月 | 失敗 | 3月 | TOP200 | |
ラストコール | ラダー結果 | 秋季 | ラダー結果 | |
8月 | TOP50 | 4月 | TOP500 | |
9月 | 失敗 | 5月 | TOP25 | |
10月 | TOP25 | 6月 | TOP500 | |
7月 | TOP25 | |||
オフシーズン | ラダー結果 | |||
11月 | TOP100 | 冬季 | ラダー結果 | |
12月 | TOP10 | 8月 | TOP500 | |
9月 | ? | |||
10月 | ? | |||
11月 | ? |
前シーズンである2017年は失敗が2/3であったのに対して、今シーズンは1/3に抑えることができ大きなポイントを獲得することに成功しています。結果、アジア太平洋選手権にも2シーズン連続で出場することができました。
海外の優秀なプロプレイヤーでもTOP25を安定させることが難しい中で、2016年シーズン、2017年シーズン一度も選手権に出場していない自分がこの成績を収められているのは十分すぎる成長かと思います。
取り組みの方の変化として、毎月の目標を月末の成績のみとするのではなく、週単位での勝率や勝ち越し数等の手ごろな目標を複数設定するようにしました。
そうすることで目標そのものの妥当性、設定の仕方やその目標に対して本当に正しい行動がとれているのかを定期的に振り返る機会が増え、達成に向けたモチベーションを保ちながら長いスパンでプレイすることができました。
これは当時仕事の効率化を図りたいと思って読んだ「鬼速PDCA」という本を参考にしたものです。詳細な内容はここでは割愛しますが、計画し実行し確認し改善するという製造業で生産管理や品質管理等で広く知られている「PDCAサイクル」の最後のA:Act(改善)をAdjust(調整)としているところが他のビジネス書に出てくるPDCAサイクルとは異なっており、より具体的な改善の仕方について考えさせられるきっかけとなりました。
例として、具体的に今シーズンの夏季での自分の目標設定は「ハースストーングローバルゲームの日本代表になること」でした。
これは最終目標である「ハースストーンで世界一になる」を達成するための一つの要素となります。
過去の日本人選手の戦績を調査し、選抜対象の日本の上位9人になるためには36ポイント必要になると仮定し、短期的な目標となる各月の最終順位を「TOP50フィニッシュ」と設定しました。
加えて選抜に残ることそのものが最終的な目標ではないので、より実力を高める目標として「月末付近の段階で1位になる」「最終順位は過去最高順位だった4位以上を記録する」を夏季シーズン3カ月間の中期的な目標としました。
その上で戦績や勝率・順位の推移を記録し、3日に一回現時点での試合数が十分か・使っているデッキが正しいのかをデータを踏まえて検討する時間を設けました。
結果として、1月は過去最高順位であるAsiaサーバー3位フィニッシュを達成すると同時に、月末終了6時間前までは1位を維持しており月末付近の段階での1位獲得という目標もも達成できました。
同様の取り組みを期間中続け、色々な事件 (内部レートの変更とか)もありましたが、選抜候補に残るという目標は達成されました。しかし3か月間の合計ポイント自体は33ポイントしか獲得できておらず、この結果はシーズン2に向けて再度目標設定する際に調整の対象となり次なる目標の糧となります。
上記のような取り組みは仕事の中で実践していたことを自分なりにハースストーンという趣味に投影した結果であり、あくまでも一例です。
逆に趣味での経験や取り組みを仕事に応用して結果を出したり、違うゲームへ応用し成功することもあるかも知れませんので、
人生何事も真面目に取り組むのが板です。(雑)
ここからは大会での結果についてです。
海外のツアーストップのオンライン予選には数回出場しました。しかし、ポイントの獲得圏内である上位4人には中々残ることができずポイント獲得はできませんでした。
2016年、2017年シーズンは大会でのポイント獲得多く、ジャパンメジャーなどでの入賞もあったので少し残念に感じています。
まずツアーストップのオンライン予選については日本は多くの場合グローバル予選を戦うことになるのですがアジア太平洋選手権以上にレベルの高い選手が名を連ねる厳しい予選となります。実際コパアメリカシリーズに出場した際は、敗戦するまでの6試合中4試合がプレイオフ選手権出場経験のあるゴールデンカードバックの選手だったこともありました。
これについては完全に実力不足によるものなので今後勝ち上がるつもりなら更なる技術向上以外ないでしょう。更にポイントのみを重視するのであればグローバル予選は見送り、アジア予選に出場できるアジア圏内の大会に注力するスタイルというのもあるかもしれません。
選手権については、夏季は0-4、秋季は3-4という結果でした。
残念な結果ではあるのですが、夏季について言えば全参加者71人中圧倒的に不利な構成が11名しかいない中で3度マッチアップした不運もあり仕方がなかったかなという印象もあります。特に2名しかいない生贄の契約入りのデッキに当たったときは笑う事しかできませんでした。
ただデッキ選択時のポジション取りについては選手権用に少し改める箇所も見つかりそれは秋季でのデッキ選択に反映されました。
秋季についてはデッキ選択自体も納得のいくものでマッチアップ自体も概ね存在比率通りではあったのですが力及ばず3-4という結果でした。
全試合フルセットの3-2での決着で0-7もあり得たような大会でしたが、逆を言えば負けたゲームもあと少しの幸運があれば全試合勝っていても良いようなゲーム内容でデッキや取り組み自体には満足のいくものでした。
最後にハースストーングローバルゲーム(HGG)についてです。
過去別のゲームでは日本代表を眼前で逃した悔しさもあり、また選んで頂いた皆様のためにもHGGという大会へ全力で取り組んできました。
が、結果は2-3で予選ステージでの敗退となりました。
最後敗退が決まった後はしばらくベッドに横になり天井をボーッと眺めたまま何も考えられませんでした。
個人としてはデッキの選定のためのラダーやデータ集め、過去のHGGの試合やBAN戦略の確認など毎週30~40時間ほどの時間を投資して取り組み、結果として毎試合最高の準備で臨めた大会だったと思います。
メンバーにも恵まれました。
夏季選手権の後、選手間ではHGGの存在価値や参加の意義について否定的な声も多く、自分自身も「自分が目指してきたものが他の選手からしたら無価値な大会だった」というショックもあり辞退しハースストーン自体辞めて他の競技に転向するつもりでした。
しかし、そういった選手が次々と辞退していく中で最後に残った3人は最後まで真剣に勝つために全力で取り組める面子でした。その過程で自分に無かった考えや思想を取り入れることができたことは今後他のゲームや競技にいった後でも生かせるものだと思います。
自分に投票して頂いた方々、日本代表を応援して頂いた皆さんに改めてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。そしてごめんなさい。
3.今後について
最後に今後についてですがまだ決まっていません。
秋季選手権も上記の通りHGGのメンバーに選ばれていなければ違う競技に取り組む予定で、HGGの練習のためにラダーをいつもの倍以上していたらいつもの倍以上勝ってTOP25フィニッシュを2回取れて出れちゃったKappaくらいの感覚で目指していたわけではありませんでした。
加えて自分の場合、データ集計や活用をメインに据えた戦術をとっており、これらはそのうち陳腐化されるレベルの優位性だと思っています。天才的なプレイヤーが現れ彼らがデータを活用したら自分のようなレベルのプレイヤーは一気に勝てなくなってしまうかもしれません。
そのため他の競技への転向も検討しています。具体的には11月末リリースの「Artifact」、国産DTCGの「ドラゴンクエストライバルズ」などが候補です。
ただ一つ、そして大きな、迷わせる理由がありまして、なんだか
自分はHSが好きみたいです<3
今後は選手として戦うだけではなく、新たに選手権を目指したり、今より上位を目指すプレイヤーの皆さんに何か貢献できるような取り組みができればなぁと思っています。
2016年、2017年とプレイしていなかったわけでもないのに選手権に出られず、2018年の過酷なポイント制度になってから2期連続で選手権に出場できるようになったのはかなり特殊な例だと思います。
その過程での経験や発見は他の方々にどのように映るのかというのは以前から気になっていました。
そんなとき、BeerBrickさん主催で開催されたHSセミナーで講師として出演のお話を頂きまして、お引き受けさせて頂きました。
結果、BeerBrickさんの素晴らしい運営があったからそこではありますが企画も好評で無事終えることができました。
最近オフラインのイベント等に積極的に参加させて頂いているのもそういった気持ちによる部分が大きいです。何より楽しいからというのもありますが。
お会いした際は遠慮せずお声かけください :)
最後に、私事になりますが、4月に退職し現在求職中の身です。
まだ何も決まってはいないのですがそろそろ生活の充実もはかるために身の振りを考える時期かと思っております。
スポンサー様やワーカーとしての企業様からのお声かけ、お待ちしております!
今後次第では配信等の情報発信の頻度などは減少するかと思います。
プレイヤーとしては在職中だった今年の夏季シーズンも2カ月連続TOP10や3サーバー同時TOP50は達成できているので何とかなるかなぁという自信はありますので何とか続けていければとは思っています。
今後とも宜しくお願い致します。